5月病は病院などで使われる正式な病名ではなく、
医学的には「適応障害」や「うつ病」などと診断されることが多いものです。
5月病は誰でもかかる可能性があり、なかでも新入生や新社会人に多く見られる症状です。
これは、受験や就職などの大きな目標を達成したことで「燃え尽き症候群」のような状態になっていたり、急激な環境の変化にうまく馴染めなかったり、心が不安定になっていることが理由と考えられます。
また、几帳面でまじめな人や責任感が強い人ほどかかりやすい傾向にあり、
ひとりで抱え込んで頑張りすぎてしまうことでさらに症状を悪化させてしまうケースもあります。
5月病は精神的なことが原因で起こるこころの病ですが、その症状はからだや行動にも現れます。次のような症状が出た場合は「気のせい」で済ませず、はやめにガス抜きなどの対策をすることが大切です。
【こんな症状が出たらご注意を!!】
◎身体的な症状◎
☆眠れない、熟睡感がない(不眠の症状)
☆食欲がない
☆めまいや動悸がする
☆精神的な症状
☆なんとなく気分が落ち込む、やる気がでない(抑うつ感)
☆注意力や判断力の低下
☆不安感や焦燥感、イライラ感など
☆行動の症状
☆学校や会社を休む
☆家に引きこもる
最初は「なんとなく気分が晴れない」程度の軽い症状でも、放っておくと次第に落ち込みが強くなり、いわゆる「うつ」へつながってしまうこともあります。本人に自覚症状がなくても、家族や第三者から見て「ぼうっとしていてミスが増えた」「遅刻や欠勤・欠席が目立つ」「対人関係でのトラブルが増えた」など異変を感じたときはさりげなく声をかけて、悩みや不安がないか相談にのってあげることをおすすめします。
5月病を予防するためには、ストレスをためないことがいちばんです。運動でからだを動かすことは気分のリフレッシュだけでなく健康づくりにも役立つので、この機会にぜひウォーキングや筋トレなどの運動習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。